暖冬といわれた今シーズンにも、ようやく雪が降り、都心などでも3年ぶりの大雪となりました。
雪が降ったあと、よく子供たちが遊んでいるのが「雪合戦」ですよね。
雪を丸めて雪玉を作って投げ合う、シンプルな遊びです。
でも、この雪合戦は、本気で楽しめるウインタースポーツだってこと、ご存知ですか?
国際的な公式ルールもあり、かなりな盛り上がりを見せているのです。
今回は、雪合戦の人数など、公式ルールを簡単にご紹介いたします。
雪合戦とは?
雪合戦は、日本が発祥のウインタースポーツとして、近年注目されて海外などでも盛り上がりを見せています。
それまで子供たちの遊びだったものが、1987年にニュースポーツとしてアレンジされ、1988年に北海道壮瞥町で公式ルールが国際ルールとして制定されました。
その後、全国各地で公式ルールに則った大会はもちろん、仮装して参加するなど、独自のルールを設けた大会まで、幅広い年代が楽しめるスポーツとして普及していきました。
大会の数や規模が大きくなるたびに競技人口は増えており、今では日本だけで2500以上のチームがあるといわれています。
また、日本だけではなく、フィンランドなどの雪が降る国でも、日本発症のスポーツ「Yukigassenn」として知られています。
普通の雪合戦と異なるのは、審判が居て勝敗条件がきちんと定められていることです。
スポーツ雪合戦は、だれでも楽しめる競技であるほか、瞬時の状況判断力と、アクシデントにも動じない精神力、何よりもそれぞれのチームのチームワークが問われる、非常に戦術性の高いスポーツとなっています。
[ad#co-2]
雪合戦のルールを簡単に紹介!
それでは、雪合戦の公式ルールを見ていきましょう。
【服装】
動きやすく体にフィットした暖かいものがベスト。
シューズはスノートレーニングシューズなどの、ゴム製の滑り止めがついたものを使用します。
スパイクや金属混入の靴、安全靴は使用不可です。
グローブは薄い手袋がベスト。
軍手や素手でもOKです。
その他、大会本部が用意するヘルメットと、ポジションが分かるゼッケンを着用します。
【ルール】
2チームに分かれ、敵の陣地に配置されたフラッグを奪取、もしくは敵チームのプレイヤーすべてを雪玉で撃退すると勝利となり、10ポイント獲得します。
制限時間内に条件が満たなかった場合には、残っているプレイヤーを1人1ポイントとして、人数が多いチームが勝利。
残り人数が同じ場合は引き分けとなります。
1セット3分間の3セットマッチで、2セット先取したチームを勝ちとします。
セットポイントが引き分けの場合、試合中のポイントの合算で勝敗を決め、セットポイントも合算ポイントも引き分けの場合は、ビクトリー・スロー(VT)合戦で勝敗を決めます。
【コート】
一般
小学生用
サイドライン40m×エンドライン10mのフィールド内で行われます。
センターのラインを境に、各陣地と分けられ、それぞれの陣地に弾除けのシェルターが3つ、勝利条件となるフラッグを配置、センターライン上にもシェルターが設置されます。
フラッグの後方にはバックラインが引かれ、エンドラインより8m手前にあります。
小学生用のコートは、少し小さめのコートになっています。
相手のコートに入れるのは3人までで、4人目が入った時点でアウトになり、セットを失います。
【チーム人数と編成】
出場できる選手は7名。
その他監督1名と、補欠選手2名の、計10名編成を1チームとします。
ただし、最低7名いれば出場することができます。
プレイヤーはフォワード4名、バックス3名。
フォワードは相手に攻撃、隙を見て相手の陣地に攻め入り、バックスはフォワードへの玉の支給や相手の動きを伝えるサポートを行います。
フォワードは自陣のバックラインから後方には下がることはできません。
【雪玉】
雪玉の大きさは直径6.5㎝~7㎝、競技専用の雪玉製造機で作られ、世界共通規格として認証されています。
1セットに使用できる球は、試合前に作った90個までです。
ただし、相手チームの投げた球は使用することができます。
雪玉はバックラインよりも後方のシェルター後ろに置かれるため、フォワードは直接雪玉を補充することができません。
そのため、バックスがフォワードに、手渡しか転がして球を支給します。
試合中に雪玉を作る、崩れた雪玉を直すことはアウトとなります。
【アウト条件】
・コート外、各ポジションで定められた競技範囲内を出るとアウト、コート外にある雪玉をとってもアウトになります。
・ノーバウンドの雪玉に当たるとアウトになります。
敵チームからの雪玉はもちろん、味方からの雪玉、味方からの雪玉のパス、一人お手玉もアウトです。
つまり、手から離れてしまった雪玉に最初に触れてしまったらアウト、ワンバウンドや、他の人に当たった玉が跳ね返って当たった場合はセーフです。
・試合中に雪玉を作る、崩れた雪玉を直すのはアウトです。
また、既定サイズから2/3以下になった雪玉を使用したり、ポケットなどに雪玉を入れて、隠し持ったりしていた場合はアウトになります。
・相手選手へのタックル、シェルターを飛び越えるなどの危険行為、妨害行為は違反行為とみなしてアウトとなり、該当選手は退場、その後試合には出場できなくなります。
詳しくはこちらの動画を参考にしてみてください。
公式戦を見に行こう!会場と日程
スポーツ雪合戦は奥が深く、戦術やコツなどをまとめた雑誌も販売されています。
フォワードの配置や、相手をどう攻めていくかなど、戦略の研究が勝敗を分けます。
戦術などが分からない、他のチームのものを見てみたい、という場合は、大会を見に行ってみましょう。
公式戦は日本各地で行われています。
【平成28年の主な雪合戦大会】
・第3回日本雪合戦選手権大会 長野県北安曇郡白馬村北城3609
平成28年 3月5日(土)、6日(日) 9:30~ 白馬ジャンプ競技場特設会場
・第28回昭和新山国際雪合戦 北海道有珠群壮瞥町
平成28年 2月20日(土)、21日(日) 9:30~ 昭和新山山麓特設会場
昭和新山国際雪合戦は、北海道内外で予選大会も行われています。
見に行きたい、出場したいという方は、大会のHPをチェックしてみてください。
その他、You Tubeでも公式試合の動画が紹介されています。
こちらは2010年の昭和新山国際雪合戦の決勝の動画です。
合戦というのにも納得の試合に、引き込まれますね。
おわりに
雪合戦と言えば、雪玉を投げ合って遊ぶほのぼのとしたイメージがありますよね。
しかし、スポーツ雪合戦は、大人でもガチで楽しむことのできるスポーツです。
年々競技人口は増え、アメリカやカナダ、ニュージーランド、フィンランドなど、世界各地でも行われるようになりました。
日本発祥の「雪合戦」。
ぜひ楽しんでみてくださいね。
この記事へのコメントはありません。