腰痛は日本人の国民病とも言われるほど、痛みに悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
50代~60代がもっとも多いと言われていますが、最近では20代~30代の若い世代にも、腰痛の悩みを持つ患者が増加しています。
特に、男性よりも筋肉の少ない女性に多い傾向があるようです。
この記事を読んでいるあなたも、腰痛に悩んでいませんか?
さらに、腰の痛みが左側、右側のどちらかだけが痛い、ということはありませんか?
女性が腰痛で悩んでいる場合、そんな症状の裏には、重大な病気が隠れていることがあります。
今回は、女性の腰痛の原因、左側・右側の痛みで考えられる病気についてお伝えしていきます。
腰痛の原因とは?
人間の背骨は、長い進化の過程で、一番重い頭を支えるために、バランスのとりやすいS字へとカーブしました。
骨の中でも、負担のかかりやすい首と腰は、痛みの出やすい場所のため、肩こり・腰痛に悩む方は多くいらっしゃいます。
なぜ腰痛になってしまうのかというと、じつはさまざまな原因が存在しているのです。
腰痛の主な原因は?
- 老化による腰痛
- スポーツや肉体労働などでの腰付近の酷使
- 重いものを持ち上げたり、転倒などによる衝撃
- 精神的なストレス
- 内臓などの病気から来る痛み
- 骨粗しょう症による骨の異常
これらは、男性にも女性にも共通する腰痛の原因です。
この中で、女性の場合に注意したいのが、内臓などの病気から痛みです。
内臓には痛みを感じる神経がなく、異常が発生した場合でも痛みのサインを発することができません。
そのため、周囲の筋肉や神経が痛みを訴え、腰などの比較的遠い部位に痛みを感じることがあります。
腰痛の原因を調べていったら、実は内臓の病気が見つかった、という話は実際よくあることなのです。
そして、意外にも腰痛は、精神的なストレスによっても引き起こされることがあります。
思い当たる外傷もなく、内臓にも異常がない場合には、心因性の腰痛と診断されることも少なくありません。
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右側・左側の腰痛で考えられる病気とは?
腰が痛い!と悩んでいるときに、腰全体が痛むのではなく、左右どちらかが痛いということはありませんか?
痛むのが右なのか、左なのかで、考えられる原因が異なってきます。
その原因の中には、女性特有の病気が潜んでいる可能性もあります。
骨盤のゆがみによる腰痛
左側重心痛、右側重心痛
左右どちらかの腰が痛い場合、まず考えられるのは骨盤のゆがみです。
左右どちらかの肩にいつも重いものを持っている、どちらかに偏った姿勢で長時間座っている・立っている、などといった、日常生活から骨盤が歪み、痛みが出る症状です。
真っ直ぐ立っているつもりでも、どちらか一方に傾きが出ているため、第三者からの目視が可能です。
子宮・卵巣の病気による腰痛
卵巣の病気
女性には、腰のあたりに卵巣・子宮といった臓器があります。
左右どちらかに腰痛を感じる場合、その卵巣や子宮に異常がある場合があります。
考えられる病気は以下の通り。
- 子宮筋腫
- 卵巣嚢腫
- 子宮内膜症
- 子宮頸管炎
- 月経困難症
これらは腰痛と同時に下腹部痛や腹部の膨張感、大量の出血やいつもより重い生理痛などといった異常を伴います。
右側か左側の、どっちが痛むかによって、左右どちらかの卵巣に異常があるかを調べる目安になります。
また、女性の場合、妊娠初期の段階でも激しい腰痛を感じることがあります。
いずれも、腰痛が長引く場合には早めに医師に相談しましょう。
その他の臓器の病気による腰痛
女性に限らず、左右どちらかに腰痛がある場合、以下のような内臓の病気の可能性があります。
右側に腰痛がある場合
- 肝臓の病気
- すい臓の病気
- 腎臓の病気(右側)
- 上行結腸の病気
- 虫垂炎
左側に腰痛がある場合
- 胃の病気
- 膀胱の病気
- 脾臓の病気
- 腎臓の病気(左側)
腰痛の原因は、大きく分けると、筋肉や骨盤のゆがみによる痛みと、内臓疾患による痛みに分けることができるのです。
腰痛の原因がどちらなのかを見分けるためには、以下の点をチェックしてみましょう。
- 動作によって痛みに変化がある →筋肉や骨盤のゆがみが原因
- 安静にしていても痛みが和らがない →内臓疾患が原因
- 腰痛以外に症状がある →内臓疾患が原因
いずれの場合も、早めに医師に相談することが大切です。
鈍痛が長引く場合や、痛みが強くなった場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
おわりに
腰の痛みは、動くのが億劫になるほどつらいものですよね。
女性の場合は、生理痛によっても腰痛を引き起こすことがあるため、毎回気が重いという方も多いのではないでしょうか?
しかし、「いつもの生理痛でしょう」と思っていて放置していると、思わぬ病気につながることがあります。
いつもと違う、と感じたら、放置せずに早めに医療機関を受診しましょう。
大切なのは早期発見・早期治療です。