最近ニュースで良く耳にする「ジカ熱」ですが、現在、WHO(世界保健機構)緊急事態宣言を出すほどブラジルを中心に世界へ広まっています。
ジカ熱は症状自体はそんなに大きなものではないのですが、妊娠中にジカ熱になると小頭症の赤ちゃんが生まれる確率が高いと言われています。
実際にブラジルでは、ジカ熱に感染した妊婦から小頭症の赤ちゃんが多く生まれてきています。
現在、日本での症例は見られていませんが、現在、世界25ヵ国400万人以上の感染者がいるのではないかと見られています。
アメリカやフランスの例では中南米への旅行中に感染した症例も見られて入れ、今後、日本に入ってくる可能性があるかもしれませんね。
ジカ熱ってどうやって感染する?
少し前に「デング熱」が話題になりましたが、ジカ熱も「ジカウイルス」を持った蚊に刺されることで感染します。さらにデング熱に感染した人の血を吸った蚊が他の人を刺すことでどんどん広まっていきます。
ただ「ジカ熱」がデング熱と違うところは「人から人に感染する可能性がある」ということです。
実際にアメリカでは性交渉で感染した例が報告されています。
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ジカ熱の症状は?
妊婦さん以外がジカ熱に感染した場合の症状は、発熱、下痢、めまい、嘔吐、筋肉痛、関節痛などの症状があります。
といっても症状自体は軽く、発熱しても38度を超えるような高熱はまれで、1週間もすれば症状は収まり、感染しても何も症状が現れない人が8割もいるそうです。
しかし妊婦がジカ熱に感染すると恐ろしい症状が・・・
一般の人がジカ熱の感染しても大事に至ることはほとんどありませんが、妊婦が感染した場合には恐ろしい症例が報告されています。
報告のあった例では「ギラン・バレー症候群」という、急激に手足の筋力が衰える神経の病気になった例があります。
さらにブラジルでは、今、話題の「小頭症」の赤ちゃんを出産する妊婦が多くいます。
小頭症とは一体なに?
「小頭症」とはその名の通り、頭が異常に小さく生まれてくる病気です。
その他にも、
- 顔のバランスがゆがんでいる
- 脳の発達遅れによる知的障害
- 背が伸びない
など、中には死亡してしまうケースもあります。
現在、根本的な治療方法はありません。
ブラジルでは2014年に報告された小頭症で生まれた赤ちゃんの数は、146人でしたが、その後半年で4,000人以上に増えているそうです。
今後も世界中に広がる可能性は大いにあることが予想されます。
日本にも流行する可能性はあるのか?
デング熱も以前は日本にはありませんでしたが、感染した海外旅行者が帰国したことで一時広まったことがありますので、ジカ熱も例外ではないですよね。
また蚊もデング熱と同じ種類の蚊によって感染するということなので、油断は出来ません。
中南米ではまだまだ流行が続きそうということですから、海外から持ち込まれる可能性は十分にあり、蚊の発生する夏場は特に気を付けたいですね。
ジカ熱に感染しない予防方法は?
まずは刺されないようにすることですよね。
外出する時は、できるだけ肌を露出しないことや虫よけスプレーをすることです。
また、水辺など蚊の発生する場所に近寄らない。
蚊が住み付きそうな庭などの雑草はきれいに刈っておく。
あとは妊娠中に中南米などジカ熱が流行している地域へ旅行しないことですね。
日本でジカ熱が発生しないことを望みます。