年配者に多いと思っていた「脳梗塞」ですが、タレントの磯野貴理子さん、麻木久仁子さんなど、40代後半から50代前半という若さで脳梗塞に襲われています。
テレビ東京の大橋未歩アナウンサーは35歳という若さでの発症でした。
早い段階での発見とリハビリで後遺症も少なく復帰を果たされていますが、重い後遺症に苦しんだり、最悪の場合は命にかかわるとても怖い病気です。
現役世代の自分がもしも…と心配になるのも無理はありません。
でも、前兆を見逃さず生活習慣を見直すことで予防につなげることができるのです。
まずは脳梗塞の前兆をしっかりチェックしましょう!
脳梗塞の前兆!しびれをチェック
脳梗塞って「突然倒れる病気」と思っていませんか?
でも、そのようなケースはごく一部で、多くの場合前兆があるのです。特にしびれは見逃しがちなので注意が必要です。
こんな「しびれ」は要チェック!
- 体の片側半分だけ手足がしびれる
- しびれる手足には手ぶろをはいているような感覚
- 唇や顔の半分だけしびれを感じるまたは、マヒしたような感覚
脳梗塞によるしびれは、通常のしびれとは違います。
手足や体から伝わる感覚を脳へ伝えるための神経が途切れてしまうので、まるで手袋でも履いているような鈍い感覚となるようです。
また、正常な感覚が作り出せない脳が勝手に痛みやしびれを作り出していると考えてもいいでしょう。
なので、不快感や違和感は普段感じる「しびれ」とは違う感覚として現れます。
「しびれ」はすぐに収まってしまうと軽視されがちです。
「しびれ」が、体の右半身か左半身のみに起こる時は「脳梗塞」を疑ってください。
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脳梗塞の前兆!しびれ以外にも要注意
脳梗塞はしびれ以外にも色々な前兆があります。
「しびれ」以外の症状チェック
- 急に手足に力が入らなくなる
- 片方の足を引きずって歩いていると言われた
- 何もないところでつまづく
- まっすぐに歩けていない
- 片方の目だけものが見えにくい
- しゃべりにくい(ろれつが回りにくい)
「しびれ」を含めてこれらの症状は短時間で症状が消えてしまう事がありますが(一過性脳虚血発作)、脳梗塞が起きやすくなっている危険サインです。
次に同じ症状が起こったときには、元に戻らない可能性もあるのです。
「おかしいな?」と感じたらすぐに検査に行きましょう。
脳梗塞になりやすい人は?
そもそもどうして「脳梗塞」になってしまうのでしょう。
「脳梗塞」は、脳の血管に血栓(けっせん)という血のかたまりがつまってしまうなどの原因で血のめぐりが悪くなり、脳が酸素不足や栄養不足になってしまう状態です。
この状態が長い時間続いてしまうと、脳組織が壊死(梗塞)してしまいます。
「脳梗塞」は詰まる血管の太さや詰まり方によって、その症状や後遺症の残り方が違ってきます。
「脳梗塞」になりやすい人は
- 高血圧
- 高脂血症
- 糖尿病
などの生活習慣病の人や
- 心房細動(不整脈の一つ)
- 喫煙
などが危険要因となります。
生活習慣病や喫煙は「脳梗塞」と関係の深い動脈硬化を起こしやすく、心房細動は心臓に血栓ができやすく、血栓が脳へめぐって行き、「脳梗塞」を起こしやすくします。
また、最近の30歳代、40歳代の方が起こす脳梗塞は「若年性脳梗塞」と呼ばれ、
- 抗リン脂質抗体症状群
- 奇異性脳塞栓症
- もやもや病
などの病気が脳梗塞を引き起こすと言われています。
あまり聞きなれない病気ですが、いずれも血栓ができやすい病気です。
脳梗塞予防は生活の見直しから
すでに生活習慣病の方は生活を見直されているのでしょうが、今は病気でなくても、肥満、運動不足、1日1合以上の飲酒、喫煙などの生活を続けていると、いずれ、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などを引き起こしかねません。
見直したい生活習慣
- 塩分のとりすぎ
- 糖質のとりすぎ
- 動物性脂肪のとりすぎ
- 喫煙
- 過剰な飲酒
- 運動不足
- 過労の蓄積
- ストレス
ちょっと気をつけるだけで、日々の積み重ねが大切な予防となるのです。
気になっているところを見直したいですね。
おわりに
若いからと言って安心できない「脳梗塞」という病気ですが、前兆を見逃さないことで、初期段階からの治療が可能です。
脳梗塞を素早くキャッチするために
F(フェイス):「いー」と言いながら口角を上げたとき、どちらかが上手く上がらない
A(アーム):手のひらを上にして、肩まで両手を上げたとき、どちらかの手が下がってしまう
S(スピーチ):言葉を言ったとき、言えなかったり、ろれつがまわっていない
T(タイム):上の3つのどれか一つでも起こっていたらすぐに救急車を呼びましょう!
この「FAST」はとても覚えやすく実行しやすいので、自分や家族にお試しください。
家族みんなの安心生活を守りたいですね!