腰が痛い・・・、肩こりがひどい・・・。
そんな体の痛みに効果があるといわれている遠赤外線。
そんな遠赤外線を利用した「遠赤外線治療法」が、実際に行われています。
この治療法、一体どのようなものなのでしょうか?
腰痛や肩こりに効果があるんでしょうか?
遠赤外線療法とは?
「遠赤外線療法」とは、「温熱療法」の一つです。
温熱療法は、病人の体を温めたり冷やしたりする温度刺激を利用して治療を行うもので、古代より行われている物理療法です。
その歴史は深く、日光浴や温泉などの日常的なものから、光線、電気(高周波、超音波など)を使用するものまであります。
特に、温熱療法は紀元前500年前頃のギリシア行われている記録も残っています。
温熱療法は、「熱、電磁波、超音波等のエネルギーを生体に供給し、最終的に熱エネルギーが生体に加わることで、循環の改善や疼通の軽減、リラクゼーションなどの生理的反応を引き起こす治療法」と定義されています。
遠赤外線治療は、この温熱療法のなかで、「乾熱式」と呼ばれる治療法です。
赤外線は、対応光線に含まれる熱放射線の一種で、生体に吸収されて組織の温度を上昇させる性質が最も強いといわれています。
遠赤外線とは、その赤外線の中でもっとも波長が長いもののことを言います。
遠赤外線と聞くと、「体を温める」というイメージが強いと思います。
では、なぜ体が温まるのでしょうか?
遠赤外線は、実は人間の体からも放射されています。
太陽からの遠赤外線と、人間の体内にある遠赤外線の分子同士が体の中で共鳴し、摩擦を起こすことで熱を発生させます。
また、遠赤外線は波長の長い電磁波であるため、体内の深部にまで熱源が到達します。
そのため、体の深部で分子同士が摩擦を起こし、ポカポカと温まるのです。
そして、この遠赤外線は、金属を温めることができないのも大きな特徴の一つです。
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遠赤外線療法の効果はいかに?
遠赤外線治療には、体を温めることで、私たちの体に様々な効果を与えてくれます。
体の深部から温めてくれるということは、基礎代謝をあげてくれるということです。
また、発汗を促してくれるため、体内の余分なものを排出させる効果があります。
≪遠赤外線治療の効果≫
- 基礎代謝の向上
- 微細血管の拡張
- 血流循環の促進
- 皮脂腺の活性化
- 老廃物、不要有害重金属、加工食品中の有害物の排出
- 老化の原因となる乳酸、遊離脂肪酸、脂肪、皮下脂肪、余分なナトリウム、尿酸の排出
健康の維持だけではなく、病気予防、美容などに幅広く効果があります。
特に、血流を良くしてくれるので、腰痛や肩こりなどの疼痛への鎮痛作用に優れています。
実際に、治療を行った症例には次のようなものがあります。
≪遠赤外線療法の主な治療症例≫
- 外傷性皮下出血
- 末梢性顔面神経麻痺
- 腰痛症
- 静脈血栓症
- 皮膚潰瘍
遠赤外線の治療は、10分から20分程度の短時間で行われます。
長時間照射しつづけると、皮膚への色素沈着や、火傷を負う場合があるからです。
また、遠赤外線を直接目に当てることは、結膜炎や角膜炎を引き起こしやすくなるため、必ず目を保護するものを身に付けます。
この遠赤外線治療法は、接骨院や整形外科で行われています。
機器の購入は焦らない
遠赤外線療法は、体を温めてくれるため、リラクゼーション効果もあるため、近年注目されています。
また、わざわざ病院へ行かずとも、各メーカーから専用の機器が販売されているため、家庭でも気軽に行えるようになりました。
しかし、遠赤外線の効果をうたった、類似品も多く出回っています。
物理療法は、人によってその感じ方に大きく違いがあります。
「せっかく買ったのに、私にはまったく効果がなかった・・・」
ということにならないよう、まずは医師に「遠赤外線療法を試したい」と伝えてみましょう。
一度治療を受けてみて、自分の体に合うかどうかを見極めてからでも遅くはありません。
購入の前に、まず診察を受けることをお勧めします。